洗濯機のふたを開けたら、ボールペンが1本転がっていて、服に青や黒のしみが付いていた。
ボールペンを洗濯してしまった服は、乾かす前ならまだ落とせる見込みがあります。
大事なのは、インクの種類と服の素材を確かめてから、合った方法で落とすことです。
ここでは、洗濯機から出した直後にやることから、インク別の落とし方、一緒に洗った服や洗濯槽の確かめ方まで順番に書いていきます。
ボールペンを洗濯してしまった服は乾燥機とアイロンをすぐ止める
ボールペンのインクが付いた服は、乾燥機に入れず、アイロンもかけずに、ぬれたまま置いておくのが先です。
インクは熱が加わると繊維にしっかり付いて、あとから落としにくくなります。
洗濯乾燥機で乾燥まで回す設定にしていたら、気づいた時点で止めてください。
洗濯機から出したらすぐやること
- インクが付いた服を、ほかの洗濯物から分ける
- 洗濯槽の中に残っているボールペン本体と、外れた部品を探して取り出す
- 服はぬれたまま、しみの面を下にしてタオルの上に置く
- 乾いたティッシュやタオルで、しみを上から軽く押さえて余分なインクを吸わせる
このとき、しみをこすらないでください。
こすると、インクが周りに広がって、しみが大きくなります。
ボールペンのインクの種類は洗濯機から出てきたペンで分かる
落とし方を決めるには、洗濯機から出てきたボールペン本体を見て、インクの種類を確かめるのがいちばん早いです。
ボールペンのインクは、大きく分けて次の4つです。
| インクの種類 | ペンの見分け方 | 服からの落としやすさ |
|---|---|---|
| 油性 | 軸に「油性」と書いてある。書き味がなめらかなタイプも多い | 水では落ちないので、アルコールや油で落とす |
| 水性とゲル | 軸に「水性」や「ゲル」「ジェル」と書いてある | 石けんでもみ洗いすると落ちやすい |
| エマルジョン | 油性と水性をまぜたインク。軸や商品名で確かめる | 油性と同じ落とし方から始める |
| 消せるインク | ペンの後ろにラバーが付いている | 熱で見えなくなるが、インクは残る |
軸の文字が洗濯で消えて読めないときは、ペンに書いてある商品名でネット検索すると、インクの種類が出てきます。
ペンが見つからない場合は、家族に「胸ポケットに何を入れていたか」を聞いてみてください。
それでも分からないときは、服を傷めにくい水性の落とし方から試して、落ちなければ油性の落とし方に進みます。
洗濯してしまった服の素材と洗濯表示も確かめる
服の内側にある洗濯表示で、水洗いできるかどうかを先に確かめておくと、服を傷めずに済みます。
洗濯機で一緒に洗ってしまった服でも、本来は手洗いやクリーニングの指定がある服が混ざっていることがあります。
| 服の素材 | 家で落としてよいか | 気をつけること |
|---|---|---|
| 綿やポリエステル | 落としてよい | 色柄物は目立たない所で色落ちを確かめる |
| ナイロン | 落としてよい | 強くもむと表面が毛羽立つ |
| アセテート | 除光液は使わない | アセトン入りの除光液で生地がとける |
| ウールやシルク | クリーニング店に相談 | こすると縮んだり風合いが変わったりする |
洗濯表示で水洗いのマークに×が付いている服は、家でしみ抜きをせず、そのままクリーニング店に持っていきましょう。
色柄物は、裾の裏や縫い代など目立たない所に、使う液を少し付けて白い布で押さえてみてください。
布に服の色が移らなければ、そのまま進めてOKです。
油性ボールペンのインクが服に付いたらエタノールでたたいて落とす
油性ボールペンのインクは水では落ちないので、無水エタノールか消毒用アルコールで溶かしてから洗います。
家にエタノールが無いときは、クレンジングオイルや食器用洗剤でも落とせます。
油性ボールペンのしみの落とし方
- しみの下に、汚れてもいいタオルを敷く
- 綿棒やいらない布にエタノールを付ける
- しみの外側から内側に向かって、軽くたたく
- 下のタオルにインクが移ったら、タオルのきれいな面に替える
- 色が薄くなったら、ぬるま湯でよくすすぐ
- 最後に洗濯機でいつもどおり洗う
1回で落ちないときは、3から5を2回か3回くり返します。
クレンジングオイルや食器用洗剤を使うときは、しみに塗って10分から30分ほど置いてから、ぬるま湯でもみ洗いしてください。
水性とゲルインクのボールペン汚れは石けんでもみ洗いする
水性やゲルインクのボールペンのしみは、固形石けんを塗ってもみ洗いすると落ちやすいです。
水に溶けるインクなので、油性よりは家で落としやすい種類です。
水性ボールペンのしみの落とし方
- しみを水でぬらす
- 固形石けんか、洗濯用の液体洗剤をしみに塗る
- しみの部分だけを指でつまんで、もみ洗いする
- 水ですすいで、色が残っていたら2と3をくり返す
- しみが見えなくなったら、洗濯機で洗う
ゲルインクは、水性の中でも顔料という色の粒を使っているものが多く、一度でぜんぶは落ちないことがあります。
その場合は、石けんでのもみ洗いを3回くらいくり返してみてください。
白い服なら、もみ洗いのあとに酸素系漂白剤を溶かしたぬるま湯に30分ほどつけておくと、うっすら残った色も薄くなります。
消せるボールペンのインクは熱で見えなくなっても服に残る
消せるボールペンのしみは、乾燥機やアイロンで見えなくなっても、インクそのものは服に残っています。
消せるボールペンのインクは、60℃以上で色が消えて、マイナス10℃前後まで冷えると色が戻る作りです。
そのため、乾燥機にかけてしみが消えたように見えても、冬の寒い日や冷凍庫に近い温度で、また色が出てくることがあります。
インクを服から取り除きたいときは、熱で消すのではなく、ほかのボールペンと同じように洗って落としましょう。
ペンの軸に書いてあるインクの種類に合わせて、水性かゲルの落とし方から試すのがおすすめです。
ボールペンと一緒に洗濯した服と洗濯槽も確かめる
しみが目立つ1枚だけでなく、同じ回に洗ったほかの服と洗濯槽にもインクが付いていないか確かめてください。
ボールペンのインクは、洗濯中に水に流れて、ほかの服に点々と付くことがあります。
しみの付いた服だけを落として、ほかの服をそのまま乾燥機や外に干すと、あとで気づいたときには落としにくくなっています。
洗濯物で確かめておきたいところ
- 白いシャツやタオルなど、色の薄い服の全体
- ポケットの内側と、服の裏側の縫い目
- ボールペンが入っていた服と同じネットに入れていた服
洗濯槽に残ったボールペンのインクとかけら
洗濯槽の内側や、糸くずフィルターにインクやボールペンの部品が残っていることがあります。
- 糸くずフィルターを外して、ボールペンのキャップや芯が入っていないか見る
- 洗濯槽の内側にインクが付いていたら、乾いた布で拭き取る
- 何も入れずに、すすぎと脱水を1回だけ回す
ここを飛ばすと、次に洗った白い服にインクが移ることがあります。
洗濯槽に使ってよい洗剤や液は機種で違うので、拭いても落ちないときは洗濯機の取扱説明書を確かめてください。
家で落ちないボールペンのしみはクリーニング店に出すのがおすすめ
2回か3回落としても色が残るときや、しみが服の広い範囲に広がっているときは、クリーニング店に頼んだほうが服を傷めません。
家で何度もこすったり、強い液を使い続けたりすると、しみより先に生地の色や手ざわりが変わってしまいます。
クリーニング店に出したほうがいい服
- 洗濯表示で水洗いのマークに×が付いている服
- ウールやシルク、カシミヤなどの服
- 革や合成皮革が付いている服
- 大事な制服やスーツ
クリーニング店で伝えること
クリーニング店では、しみ抜きの方法を決めるために、次のことを聞かれることがあります。
- ボールペンのインクの種類(ペンがあれば持っていく)
- いつ付いたか、洗濯や乾燥機にかけたか
- 家で何を使って落とそうとしたか
ボールペンを一緒に持っていくと、インクの種類がすぐ分かるので話が早いです。
ボールペンを洗濯してしまった服は、乾かす前に気づければ、家でも落とせることが多いです。
まずは乾燥機を止めて、ペンの種類を確かめるところから始めてみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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